コラム

よくわかる心理学講座 vol.3~悪い人は、生まれながらにして悪いの?~ 犯罪心理学のキホン

 テレビや新聞などで悪い人をみるたびに、「悪い人って、いつから悪いの?」「生まれたときから悪い人?」と考えることがあるかもしれません。いわゆる犯罪者になるのには、いくつかの理由があります。主な原因として挙げられるのは、「社会環境」「生物学的要因」「心理的要因」「精神疾患」「サイコパシー的行動パターン」などです。

犯罪行為の主な原因5つ

「社会環境」

 多くの犯罪は、突然どこかで起きるというわけではありません。そう見えたとしても、実は見えないところで犯人と他の人たちとの関係の中で起きるというのが一般的です。犯罪の根本的な原因のひとつは、人間関係の中にあります。愛を知らないまま育ったり、周囲から疎ましく扱われて育った場合などは犯罪者になりやすい傾向にあります。

「生物学的要因」

 多くの専門家は、犯罪の原因のひとつを生まれながらによる脳の特徴や、事故などによる脳の損傷であると主張します。また、犯罪者の遺伝子は、他の人たちの遺伝子と異なると主張する専門家もいます。脳に問題がある場合は、善悪が判断できないまま育ち、犯罪をおかすことも考えられます。

「心理的要因」

 多くの犯罪者は、一般的な良心や倫理感・道徳心がなく、社会の規範に従わないという傾向がみられます。また、欲求を制御することを苦手とし、それゆえルールを無視し、人に迷惑をかけることがあります。

「精神疾患」

 有罪判決を受ける犯罪者の多くが、うつ病や学習障害、パーソナリティ障がい、統合失調症などを患っているといわれています。また、幻覚に襲われたり見えない力が自分を操っていると考える犯罪者もいます。

「サイコパシー的行動パターン」

 一般的な思考力をもち、自身の違法性を認識しながらも平気でウソをつき、人に暴力をふるう犯罪者もいます。こうした人たちはサイコパスと呼ばれ、一見すると人に協力的にもみえることがありますが、他者に共感を抱かず、社会のルールから外れた行動をとることがあります。

犯罪者を見抜く方法はあるの?


 「〇〇であれば必ず犯罪者」という法則はありません。ただし、統計的には知能の低さや不十分な教育環境、薬物・アルコールの乱用、反社会的行動といった傾向がみられます。また、あらゆる年齢層において女性よりも男性のほうが不法行為を犯しやすい傾向があります。犯罪をおかさない人になるためには、他者と健全な人間関係を結び、休息や娯楽を適時適切にとる生活を送ることが大切です。

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